中国茶の世界
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■陸羽(Lu-yu)
 お茶の世界では聖典ともいうべき世界初のお茶の専門書『茶経』を完成させました人物。字鴻漸、競陵(今の湖北天門)人。著名茶學家。茶神、茶聖、茶王、茶仙、茶祖と色々呼ばれます。
 茶學家以外に、陸羽はまた詩人、書道家、史学家、地学家と文学家でもあります。お茶のバイブルである「茶経」の事があまりにも有名すぎるので、お茶以外の陸羽は意外と知られていません。
 北宋の梅尭臣が「自従陸羽生人間、人間相学事春茶」と、陸羽の中国茶に対する貢献を評価していました。



■白居易(bai-ju-yi)
 白居易(772〜846)は中唐の詩人、政治家。字は白楽天で、号は香山居士。初めは政治に意欲をもやし、積極的に取り組もうとしたが要路の者に忌まれ、次第にその情熱を失い、晩年は詩酒茶を友とする生活を送る。
 「茶釜と酒の杓子を手離さない」と形容されるほどお酒とお茶を愛されました。
 お茶と関係ある詩は50以上を残してあります。
 また、自分を「別茶人(お茶の善し悪しが分かる人)」と称していました。「謝李六郎中寄新蜀茶」詩の中で、「紅紙一封書後信、緑芽十片火前春。湯添勺水煎魚眼、未下刀圭攪曲塵。不寄他人先寄我、応縁我是別茶人。」



■皮日休 と 陸亀蒙
 皮日休(834〜883)は唐代の詩人。湖北省襄陽の人。字は襲美、号は間気布衣、鹿門子、醉吟先生、醉士。友人に、同年代の詩人である陸亀蒙がおり、二人を合わせて皮陸と呼びます。「茶中雑詠」。
 
 陸亀蒙は唐代の詩人。字魯望。号は江湖散人、甫里先生。長洲(江蘇省呉県)人。「奉和襲美茶具十詠」



■陸游(Lu-you)
 南宋の政治家・詩人。字は務観。号は放翁。金に侵略された国を憂え、世に容れられぬ主戦論者として、波乱の生涯を送る。不正や怯懦を歯に衣着せず批判する一方、異土の山水、故郷の風物に目を凝らし、農村の営みをこまやかに歌う。生涯になんと約1万首の詩を残した大詩人。



■袁枚(yuan-mei)(1716〜1797)

 清朝中国の詩人・散文作家。字は子才、号を簡斎。晩年の号は随園老人。銭塘(今の浙江省杭州)人。
 23才の若さで進士の称号を得て、33才で官を辞し、「随園」に隠遁自適50数年。4,000ほどの詩を残されました。
 グルメでもある袁枚は「随園食単」という貴重な著書も残されました。この料理本の中にお茶を使った料理も。
 故郷の龍井茶が最も愛し、その次は陽羨茶。70歳時に武夷山を旅し、武夷茶にも興味を示したそうです。



■乾隆帝(愛新覚羅、弘暦)(ai-xin-jue-luo、hong-li)
 清の第6代皇帝。康熙帝、雍正帝と続いた清朝の黄金時代を磐石にした皇帝。
 中国歴史の中で最もお茶(特に龍井茶)を愛し、茶詩を多く書き残した皇帝。君不可一日無茶。



■老舎(Lao-She) と 「茶館」
 本名は舒慶春(1899〜1966)。字舎与。中国の著名小説家&劇作家。北京出身。代表作に小説「駱駝祥子」、「四世同堂」、戯曲「茶館」など。珈琲、ビールなどを好まず、お茶だけ愛す。また「喫茶は一種の芸術」とも発言。

 茶館はあらゆる人たちが出入りする場所であり、社会の姿を映す鏡でもあります。




■曹雪芹(cao-xue-qin) と 紅楼夢
 紅楼夢は、清朝中期乾隆帝の時代(18世紀中頃)に書かれた中国長編古典小説の最高傑作とされ、作者は曹雪芹(1715〜1763)とするのが定説ですが、別人であるとする異説もあります。三国志演義、水滸伝、西遊記とともに旧中国の傑作古典小説に数えられます(「四大古典小説」)。
 紅楼夢の中に六安茶、老君眉、普耳茶、女児茶、龍井茶などのお茶が登場したほか、茶器、飲み方と水への拘りまで。
 
 
 汝既吃了我們家的茶、怎麼還不給我們家作(女+息)婦。



■魯迅(ロジン、LU-XUN) (1881〜1936)
 中国の小説家、思想家。本名は周樹人。浙江省紹興市出身。1904年9月から仙台医学専門学校(現在の東北大学医学部)に留学する。中国人の精神改造を急務だと考え、医学から文学に転向した。代表作に『阿Q正伝』、『狂人日記』など。
 
 「有好茶喝、会喝好茶、是一種清福。不過要享這清福、首先必須有工夫、其次是練出来的特別的感覚」は魯迅の『喝茶』という雑文の中の言葉です。氏はは茶産地に生まれ、お茶を飲むことは楽しみの一つだったので、作品にはお茶について多く触れられています。



■呉覚農(1897〜1987)(wu-jue-long)
 当代中国茶聖と呼ばれています。浙江省出身。1919〜1922日本に留学。復旦大学農学院教授、中国初の茶葉研究所の所長、中国農業部の副部長、中国茶葉公司の総経理。「茶葉全書」などのお茶関連専門書を。
 



■庄晩芳(1908〜1996)(zhuang-wan-fang)
 茶葉専門家、教授。福建省恵安人。南京中央大学の農芸科卒業。安徽祁門茶葉改良場の技術員、中央大学農学科教授、福建省茶葉管理局の副局長、福建示範茶廠の技師、復旦大学農学院教授、安徽農学院教授、華中農学院教授、浙江農業大学茶学系教授、中国茶葉学会名誉理事......と書ききれない程。
 お茶に関する著書も多く書き残されました。
 

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